テンプルこぼれ話

テンプル大学ジャパンキャンパス 広報部blog

ネット時代のクリッピング考

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広報部の基本的な仕事のひとつに、クリッピングがあります。新聞・雑誌などをモニターして自社(あるいは業界)に関する記事を切り抜き、ファイルする作業のこと。大企業なら業者のサービスも利用してくまなく収集、多いときにはひと月分がダンボール1箱になることもあるはずです。

テンプルジャパンでももちろんモニタリングしていますが、残念ながら日本語の媒体に「テンプル大学」の名前が登場する頻度は少なく、1年ためてもダンボール一杯にはなりません(・・・悲)。

一方、英字メディアへの登場回数はけっこう多いです。といっても、ジェフ・キングストン先生など「専門家のコメント」が1~2行引用されるときに出てくるのがほとんどですが、それでも学校名出していただけるのは有難い。

突然の電話取材も嫌がらず、英語でコメントできる在日の大学の先生というのは重宝されるようで、昨年の衆院選や今般のトヨタ「事件」のときなどは、これでもかというくらい出ていました。

昨年1年間、うちの先生方の「専門家コメント」は確認できたものだけで240件以上あったので、もし本当に切り抜いていたら、ダンボール半分くらいにはなったのではないでしょうか。

実際は、新聞に関しては既にかなりの記事がネットで閲覧可能なので(有料のもありますが)、物理的に紙面を切り抜く必要は減ってきています。検索やアラート機能も駆使すれば、昔ながら(?)のクリッピングサービスを使わなくても、だいたいのところは網羅できるはずなのですが、新たな課題がひとつ。

それは、ネットの世界でどこまでを「メディア」とみなすのかいうこと。検索エンジンがほんとに「全て」をくまなく検索してくれているのか、という疑問と表裏一体ですね。昔はいわゆる「マスコミ」さえ押さえておけばよかったのが、ネット上で「マス」と「それ以外」の境界線は限りなく曖昧です。いわゆる「ブログ記事」はどこまで追いかけるべきか?書いている「記者」の属性はさまざまなだけに、都度判断が要求されるところです。

ちなみに、日本では昨年から、オーマイニュース、ツカサネット、JANJANなどのいわゆる市民記者メディアが次々と店じまいをして少し話題になっていますが、一説によれば、「記事というより感想文に近い」というレベルの内容が読者をひきつけられなかった、のが撤退の一因だとか。

一方の米国では、主要紙が次々廃刊して、その代わりに大学や市民団体、NPOが新しいニュース媒体を立ち上げるという機運が高まっているという話を聞きました。また、廃刊しないまでも教育面の廃止・縮小に踏み切る新聞が増え、危機感を感じた大学側は、解雇された記者を雇って、ブログやツイッターで自ら「記事」の配信を始めているのだそうです(Chronicle誌より)。

ネット上に放出される情報は増え続ける一方。一次スクリーニングをしてくれる検索やアラートは便利ですが、それに頼りすぎて大事なものを見逃しているもしれない・・・

ハサミちょきちょきで済んでいた時代のほうが、かえって楽だったかもしれません(今でも毎朝ちょきちょきしてますけどね)。

(中川)

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