テンプル大学に対するペンシルベニア州からの補助金が半分に削減されるかもしれないというので、学生がアピール集会を開催。 大学としても減額幅を縮小すべく、懸命のロビイング活動を展開すると同時に、大幅なコスト削減努力を進めている、という話を以前にご紹介しました。
そして6月末、ペンシルベニア州の予算がついに承認されました。結果として、補助金の削減幅は19%。
半分よりはマシですが、それでも絶対額では3,600万ドル、1ドル80円として29億円近い予算がカットになったわけです。
テンプルは昨年も、4,000万ドルの経費削減を断行しましたが、今年も引き続き、すべての学部・研究科で経費削減を徹底し、管理部門スタッフの昇給凍結、採用の凍結、出張の制限などが行われます。
・・・が、それでも、学費の値上げは避けられません。
本校の発表によれば、改定後の学部課程の平均年間授業料(*)は、州民向けで1万3,006ドル。州外住民向けは2万2,832ドル(1ドル80円として約182万円)となりました。州民向けは1割近い値上げとなり、州外住民向け(5.4%アップ)との差が少し縮まりました。
ただ、同時に各種奨学金も680万ドル増額の総額8,180万ドルを用意したほか、コミュニティ・カレッジとの提携プログラム(=比較的学費の安いコミュニティ・カレッジで最初の2学年を修了後にテンプルへ編入)も促進していくということです。
ハート総長はメッセージの中で、「質の高い公教育を将来にわたって提供していく」決意を述べ、テンプルの今年度予算および諸施策に理解を求めました。
なお、過去10年間のテンプル大の学費上昇幅は平均6%に抑制されており、同時に卒業率を改善して学位取得までの時間を短縮することで、バリューを向上させている、というのが本校の説明です。
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ジャパンキャンパスでも先日、授業料改定が発表されました。学部の年間授業料(*)は1,461,400円で、改定幅は2.4%です。
折に触れご案内しているとおり、ジャパンキャンパスは経理的には本校から独立しており、授業料も日本の市場環境を鑑みて独自に設定しています。そのため、同じテンプルのカリキュラムで同じテンプルの学位を取得するのに、米国本校より日本校で勉強したほうが安価という、一物二価的な構造になっています。しかも、改定幅は例年米国本校をかなり下回るため、その差は年々開いています(為替変動を考慮しなければ、ですが)。
それでもコストで見たときの、
テンプル米国本校(および全米大学平均)>テンプルジャパン>日本の大学平均
という微妙な位置づけに変わりはありません。
もっとも米国では各種奨学金の充実により、学生の実際の平均支払額は公示の約8割(データによっては6割)と言われているので、単純比較は危険ですが、それでも日米の高等教育費の差は大きいといえます。
高等教育にはコストがかかる。それを誰がどのように負担するのが公平なのか。日本のモデルも米国のモデルもパーフェクトとは言えない中で、テンプルジャパンのバリューをどう打ち出していくか、摸索が続きます。
(中川)
* 1年に2学期をフルタイムで受講する場合。
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